〜さざなみのおおやしま〜

何でも「少なく、小さく、軽く」が身上のミニマリスト。GAFAMの犬。楽天経済圏の住人。<サラリーマンのテーゼ>について考える。

近江孤篷庵(紅葉の名所)@長浜市上野町


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里山の名庭園はきれいさび日本三大茶人・小堀遠州菩提寺

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枯山水と池泉回遊式庭園。いわゆる「きれいさび」の庭園。白洲正子も愛した庭。廃寺同然であったが地域の人々が手をいれて徐々に復活させていった。

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やがて人間国宝級の絵師や庭師も共感して協力、現在のような形となった。この廃寺名園復活の話を聞いたとき、やはり近江人は大したものだと目の覚める想いがした。
物の価値を理解する文化的素養と、毀つことなく丁寧に保っていける勤勉さこそ、近江人の偉大さだ。近江は長閑な場所ではあるが、千年以上前から現在に至るまで、単なる鄙びた田舎であったことはない。
素晴らしいものが野山の中に点在し、素晴らしい価値観と行動様式を持った近江人たちがいるのだ。
晩年、近江に傾倒した白州正子の言葉によれば「近江は日本の歴史の舞台裏」だそうだ。近江の地は遠景も中景も近景も美しい。
 
古いものが廃れることなく、よくその姿を保っている。
水は清冽で、山や野良は掃き清めたように手入れされている。
寺社や古い住宅は、独特の美の基準を持っているかのように思える。
 
自然と人間の造作というよりは、鉛筆で描いたように美しい。古くは俳人松尾芭蕉が終の住処として定め、白州正子、遠藤周作司馬遼太郎文人も近江と近江人を深く愛したことも頷ける。

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